良かれと思って行っている日常の対処法が、実は正中神経への圧迫を悪化させているケースが後を絶ちません。症状を長引かせないために知っておくべきNG習慣が存在します。
■ 手根管症候群でやってはいけないNG行動
最も避けるべきは、手首の手のひら側を強い力でグリグリと揉みほぐす行為です。炎症を起こしている神経を外側から押し潰すことになり、神経浮腫(むくみ)を悪化させます。また、ハンドグリップを力任せに握り込むような過度な筋力トレーニングや、手首を極端に曲げた状態での長時間のスマートフォン操作・キーボードタイピングも内圧を急上昇させるため厳禁です。
■ なぜ「湿布」を貼っても治らないのか?
「手のひらや手首に湿布を貼っているが効果がない」と感じる方は多いはずです。これには明確な構造的理由があります。手根管は手首の奥深くに位置し、頑丈な「横手根靭帯(屈筋支帯)」で覆われた閉鎖空間です。
一般的な消炎鎮痛湿布の有効成分は皮膚表面から数ミリの浅い筋肉層に作用するにとどまり、強固な靭帯の深層にある正中神経の物理的な圧迫を解除する力はありません。一時的な清涼感で症状が紛れても、根本的な神経除圧にはならない点を理解しておく必要があります。