都市での生活において、自由に空を見渡せる場所がどれだけあるだろうか。
新柴又駅から東へ歩いて10分もかからずに到着する江戸川河川敷は、住人たちにとっての「リビングルームの延長」だ。週末ともなれば、ランニングを楽しむ人、レジャーシートを広げて読書に耽る人、子どもとサッカーボールを追う家族連れで賑わう。名物の「矢切の渡し」が揺れる川面を眺めながら過ごす時間は、都心では決して手に入らない贅沢なリセットボタンとなっている。
春には堤防沿いの桜が咲き誇り、夏には花火大会の特等席となる。季節の移ろいを肌で感じられる環境が、多忙な現代人のメンタルヘルスを支えていることは間違いない。