ブランドの歴史は1995年、デザイナー皆川明氏が設立した「minä」(のちに mina perhonen へ改称)にさかのぼる。当時のファッション業界は、シーズンごとに新しいデザインを提示し、数か月後にはセールで消費していくサイクルが当たり前だった。しかし皆川氏が掲げた理念は真逆だった。「せめて100年続くブランドにしたい」。そのために選んだのが、オリジナル生地(テキスタイル)を自らデザインし、ゼロから作り上げるという気の遠くなるアプローチだった。
フィンランド語で「minä」は「私」、「perhonen」は「蝶」を意味する。羽ばたきのように軽やかで、身につける一人ひとりの「私」に寄り添う服。その根底にあるのは、流行という名の消費システムに対する静かな抵抗だった。