後生掛温泉の代名詞ともいえるのが、泥風呂と箱蒸し風呂です。これらは一般的な温泉施設では決して味わえない、強烈な生体反応をもたらす特徴的な入浴法として知られています。
泥風呂は、浴槽の底に溜まったミネラル豊富な灰褐色の火山性泥をすくい、肌に直接塗布して入浴します。泥の微粒子が毛細血管を刺激して末梢血管を拡張させ、通常のさら湯に比べて格段に高い保温効果を発揮します。皮脂汚れや古い角質の吸着作用にも優れており、入浴後は肌が吸い付くようななめらかさに包まれます。
一方、木製の箱に入り首だけを外に出す箱蒸し風呂は、天然の地熱蒸気を利用した伝統的なスチームサウナです。頭部が外気に出ているため、通常の高温サウナのような息苦しさや心臓への負担が少なく、深部体温を効率的に上昇させます。濃密な温泉蒸気を吸入することで、呼吸器系の粘膜を潤し、頑固な冷えや肩こり、関節痛を芯から和らげる効能が期待されます。