2026年に入り、堀越麗禾の芸の成熟はいよいよ拍車がかかっている。かつては幼さの残る可愛らしさが前面に出ていたが、現在の舞台で見せる所作には、一筋の芯の強さと凛とした品格が漂う。舞台袖で見せる真剣な表情、鏡に向かって何度も着物の裾を直す手つきには、職人としての矜持すら感じられる。
楽屋裏での彼女は、稽古中の厳格な父の言葉を一言も聞き漏らさぬようメモを取り、終演後も一人静かに復習を繰り返す。単なる名門の愛娘という枠組みを超え、表現者として自立しようとする強い意志が、その背中から溢れ出しているのだ。舞台裏でのこうした地道な研鑽が、客席を圧倒する圧巻の演技力を支えている。