かぐや姫『なごり雪』とイルカ版の決定的な違いとは?隠された誕生秘話の真相

かぐや姫『なごり雪』とイルカ版の決定的な違いとは?隠された誕生秘話の真相

かぐや姫『なごり雪』とイルカ版の決定的な違いとは?隠された誕生秘話の真相についての疑問解決ガイドをお届けします。

かぐや姫の解散後、この楽曲に新たな命を吹き込んだのがシンガーソングライターのイルカでした。1975年11月5日にリリースされたイルカのカバーシングルは、オリコン週間チャートで最高3位を記録し、累計80万枚以上の大ヒットを達成。このカバー版の爆発的なヒットによって、『なごり雪』は全国津々浦々に知れ渡る国民的ソングとなりました。

原曲とカバー版の決定的な違いは、ボーカルの質感のみならず、松任谷正隆による革新的な編曲(アレンジ)にあります。かぐや姫の原曲が伊勢正三の繊細なアルペジオと哀愁を帯びた男性ボーカルを主軸にした「素朴なフォークソング」であるのに対し、イルカ版はフェンダーローズ(エレピ)やストリングスを贅沢に取り入れた「洗練されたニューミュージック」へと昇華されています。

比較項目かぐや姫(原曲・1974年)イルカ版(カバー・1975年)音楽的背景と評価初出媒体アルバム『三階建の詩』シングル『なごり雪』原曲はアルバムの隠れた名曲、イルカ版でシングルヒットメインボーカル伊勢正三(男声・低音の哀愁)イルカ(女声・透明感ある高音)男性目線の切なさと、女性ボーカルの澄んだ響きの対比サウンド構成アコースティックギター、生楽器中心エレピ、ストリングス、ポップス編成松任谷正隆のアレンジにより都会的で立体的な音像へ進化テンポ感・世界観ゆったりとした語り口、私小説的流麗なドライブ感、情景のドラマ化昭和フォークから歌謡ニューミュージックへの架け橋

レコーディング当時、イルカは「伊勢正三さんの歌があまりにも完璧で、自分が歌うなどおこがましい」と当初はカバーを固辞していました。しかし、伊勢正三自身が「イルカの声でこの歌を歌ってほしい」と強く推薦したことでカバーが実現したという逸話が残されています。

橋本 菜々子
Author

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。