旭市を中心とする九十九里・香取海匝エリアは、以前から医療資源の偏在が指摘されてきた地域だ。周辺の小規模クリニックや診療所では対応しきれない高度高度急性期疾患や三次救急が、すべてこの一軒の病院に集中する構造が長年続いている。
「夜間や休日、この地域で重症症例を受け入れられるのは実質的に当院しかありません」。救急外来で指揮を執るベテラン医師は、疲れを滲ませながらそう語る。脳卒中、心筋梗塞、重傷交通外傷——。24時間365日、絶え間なく運び込まれる患者の波に対応するため、現場のスタッフは秒単位の判断を迫られ続けている。