言語の正統性を司る専門書や研究機関は、この現状をどう捉えているのだろうか。アナウンサーやナレーターのバイブルである『NHK日本語発音アクセント新辞典』を紐解くと、「反復横跳び」のような複合語のアクセント指定には極めて緻密なルールが設定されている。
辞書編纂を担う国立国語研究所の研究員は、「複合名詞は、結合する前の単語が持つ本来のアクセントが互いに影響し合うため、地域差や個人差が顕著に出やすい」と分析する。『NHK日本語発音アクセント新辞典』においても、時代とともに変化する国民の発声実態を反映するため、改訂のたびに優先されるアクセントの記載が見直されてきた。かつては「誤り」とされた言い回しも、利用者の増加に伴って許容されるケースが増えている。