この事件は、日本の音楽業界全体にも暗い影を落としている。近年、ヒップホップは日本のメインストリーム音楽シーンでも市民権を得つつあった。テレビ番組や大手企業の広告にラッパーが起用されることも珍しくなくなった。しかし、今回の事件は、そうした商業化・クリーン化を進める業界の流れに冷や水を浴びせる形となった。
多くのイベンターやスポンサーは、コンプライアンス遵守の姿勢を強めざるを得ない。ストリートの過激さを売りにするアーティストの出演を見合わせる動きが広がる懸念もある。表現の自由と、社会的な責任。この二つの間で、多くの関係者が難しい判断を迫られている。