ホームセンターや工具店に行くと、赤、白、青、黒、緑、黄、透明など多彩なビニールテープが並んでいます。これらは単なるデザインの違いではなく、電気工事士や設備管理者が一目で電線の役割を判別するための「相識別(フェーズ識別)」として使われています。
日本の一般的な電気設備では、以下のような配線ルールに基づいてテープの色が選定されています。
・黒・赤・白:一般住宅で多く見られる「単相3線式(100V/200V)」配線において、電圧線(黒・赤)と中性線(白)を区別するために使用されます。
・赤・白・青:工場や商業ビルなどの「三相3線式(動力200V)」配線で、各相(R相・S相・T相)を明確に識別する際に用いられます。
・緑(または緑/黄):感電事故を防ぐための「接地線(アース線)」を示す専用色として厳格に運用されています。
・黄・透明・グレーなど:配管の識別、仮止め、結束、あるいは舞台音響・照明現場におけるケーブルのナンバリング用途として重宝されています。
目的に合わない色で配線を覆ってしまうと、将来的な改修や点検時に誤結線を引き起こし、ショートや火災などの重大事故につながる恐れがあります。電気周りの作業を行う際は、元の配線色や規格に沿ったカラーを選択することが極めて大切です。