共生栽培のドラマチックな威力を映像で世界に証明し、空前のオーガニックブームを巻き起こしたのが、長編ドキュメンタリー映画『ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方』だ。
荒れ果てた荒野を購入した一組の夫婦が、多様な作物と動物を混在させる伝統的農法を取り入れ、8年間かけて楽園のような生態系を蘇らせていく姿が映し出される。害虫の大発生や天候不順という絶望的な苦難に対し、殺虫剤を撒くのではなく天敵を呼ぶ植物を植え、自然の自己調整能力を信じるプロセスは観る者の胸を打つ。
現在、この映画はNetflixなどのストリーミングプラットフォームで配信され、若者世代を中心にガーデニング意識の革新を起こしている。また、国内でもNHKオンデマンドなどを通じて、環境調和型農業に挑む志高き農家たちのドキュメンタリーが数多く視聴可能だ。画面越しに目にする生命の循環は、都市生活者にとってもベランダ菜園を始める強力な動機づけとなっている。