この作品が果たした社会的役割も極めて大きい。当時、劇場版長編を中心に展開していたアニメーション映画業界において、テレビ向けのスペシャルコンテンツとしてこれほどのクオリティを投入することは異例の挑戦だった。ウォルト・ディズニー・カンパニーはこの戦略により、劇場公開と劇場公開の狭間であってもブランド価値を強烈に維持できることを証明してみせた。
テレビ放映という限られたプラットフォームでありながら、アカデミー賞級のスタッフが妥協なく作り込んだ映像美。その革新的な試みが、現在の配信プラットフォーム主導型のエンターテインメント戦略の礎となったことは疑いようがない。