「放置していても勝手に育つ」と語られがちな龍の髭ですが、環境の急変や土壌条件の悪化には敏感に反応します。造園業者やエクステリア専門業者への聞き取り調査によると、龍の髭が枯れる理由の上位は以下の要因に集中しています。
第1に挙げられるのが植え付け直後(約1〜2ヶ月間)の水切れです。活着(根が周囲の土に張ること)した後の龍の髭は極めて乾燥に強いものの、ホームセンターなどで購入した苗を植えた直後は、根鉢が周囲の土と馴染んでおらず給水能力が限定的です。この初期段階で降雨任せにしてしまい、乾燥で根が死滅するケースが散見されます。
第2の要因は、逆に粘土質の土壌による排水不良と過湿です。水はけが著しく悪い土壌に植えると、土中の酸素濃度が低下して根腐れを起こします。根腐れを起こすと葉に水分が届かなくなり、結果として「水が足りない時と同じように葉先から黄色〜茶色に変色して枯死する」という現象が生じます。
第3に、駐車場グランドカバーとしての物理的ダメージです。駐車スペースのコンクリート目地に植栽する場合、車の重み(1〜2トン)による直接の踏圧、タイヤの据え切り(ハンドルを切る動作)による摩擦、さらには夏場のコンクリートやアスファルトが放つ50℃以上の輻射熱によって葉と生長点が致命的な損傷を受けます。
また、「龍の髭は日陰で育たないのか」という疑問に対しては、半日陰や明るい日陰であれば問題なく生育しますが、一日中日光が全く届かない漆黒の暗がりや、湿気がこもって通風が一切ない北側の隙間などでは光合成不足に陥り、徐々に葉が細く弱々しくなって立ち枯れるリスクが高まります。