祭壇中央で遺影に向き合った近藤真彦は、最年長タレントとして挨拶に立った。その言葉は、ジャニー喜多川という絶対的権力者に育てられた「長男」としての矜持に満ちていた。しかし、その立ち位置の危うさは誰の目にも明らかだった。
一方、静かに控えていた東山紀之の眼差しは冷徹ですらあった。後に自らが看板を下ろす当事者となり、組織の清算にあたる運命を、この時の彼はどこまで予見していただろうか。かつてジャニー氏の寵愛を一身に受け、事務所の象徴として君臨した二人の振る舞いは、事務所内の見えない階級制度を象徴していた。タレント一人ひとりの立ち位置や発言順に至るまで、事務所のヒエラルキーが精緻に反映されていたのである。