賑やかな境内アトラクションに目を奪われがちだが、川越熊野神社の根底には室町時代末期にまで遡る深い信仰の歴史がある。天正18年(1590年)、紀州の熊野三山から勧請されたのが始まりとされ、主祭神として伊弉諾尊(いざなぎのみこと)、事解之男尊(ことさかのおのみこと)、速玉之男尊(はやたまのおのみこと)の三柱が祀られている。
伊弉諾尊は万物を生み出す創造の神であり、速玉之男尊と事解之男尊は過去の悪縁を清算して新たな良縁を結ぶ神とされる。古来より厄除けや縁結びの祈願所として地域に根ざしてきた背景があるからこそ、現代においても多くの人々が心の拠り所として引き寄せられるのだろう。