急速なハイテク化の波が押し寄せる一方で、石狩が長年培ってきた豊かな食文化や歴史が損なわれたわけではない。石狩鍋に代表されるサケ文化や、石狩川の恵みを受けた農業・漁業は今も市民の誇りであり続けている。地域経済の活性化によってもたらされた新たな財源は、伝統産業の保護や環境保全活動へ積極的に再投資されるグッド循環を生み出した。
地元漁協や農業者とIT企業との対話も極めて活発だ。再エネ開発による生態系への影響をリアルタイムで監視するセンシング技術や、データセンターからの排熱を利用したスマート陸上養殖の実証実験など、地域の一次産業と先進技術が融合したユニークな取り組みが芽吹いている。