素手で洗濯機を持とうとすると、指先だけで支えることになり握力が数分で限界を迎えます。ここで威力を発揮するのが、船乗りやレスキュー隊も愛用する「もやい結び(ボーラインノット)」を活用したロープワークです。
もやい結びは「強い荷重がかかっても輪の大きさが変わらず、作業後は簡単に解ける」という特徴を持ちます。太さ9〜12mm程度の丈夫なトラックロープを用意し、洗濯機の下部から胴回りにかけてロープを回し、両サイドに手袋をした手で握りやすい大きさの「輪」をもやい結びで作ります。これだけで、つかみどころのなかった洗濯機に頑丈な即席の取っ手が完成します。
さらに重量のある洗濯機や長距離の移動では、専用のスリングベルト(平ベルト)をタスキ掛けにする手法が極めて有効です。洗濯機の底面を十字に通したスリングベルトを両肩にクロスさせて掛けることで、腕力ではなく「体幹と脚力」で持ち上げることが可能になります。重心が身体の中心に引き寄せられるため、手にかかる負荷が劇的に軽減し、視界を広く確保したまま安全に方向転換が行えます。