歌謡界の女王・美空ひばりに提供された楽曲『愛燦燦』もまた、小椋佳のペンから生まれた至高の芸術だ。「雨 潸潸と 降って」という情緒あふれるフレーズは、昭和の歌謡曲シーンに大きな感動を巻き起こした。当初はCMソングとして書き下ろされたが、美空ひばりの圧倒的な歌唱と出会うことで、日本の音楽史に残る賛歌へと昇華した。
日本ポリドールでのレコード制作において、彼は顔を出さない覆面歌手のような異例のプロモーションを展開した。レコード会社側も彼の銀行員という立場を最大限に尊重。音楽業界の常識を覆す数々の試みは、家庭と実家の深い理解という盤石な土台があってこそ成り立った奇跡のコラボレーションだったと言える。