彼の真骨頂は、ジャンルの枠を超えて作品そのものの輪郭を鮮明にする演技の振幅にある。『機動戦士ガンダムSEED』のアスラン・ザラ役に象徴されるSFアニメの大作では、葛藤に揺れる青年の内面を熱量高く表現し、幅広い層の心を掴んだ。
一方で、記録的なヒットとなった『鬼滅の刃 無限列車編』における猗窩座(あかざ)役の演技も記憶に新しい。強さを追い求める鬼の狂気と、その背景に眠る悲哀を見事に同居させ、ダークファンタジー特有の重厚な世界観を補強してみせた。正義のヒーローから冷徹な敵役まで、声線ひとつで世界観を塗り替える表現力は圧倒的だ。