順風満帆に見えた子役としての将来。だが、彼女は中学生になる頃、突如として役者の道を去る決断を下す。その理由は、拍子抜けするほど彼女らしい、前代未聞の大失敗にあった。
あるドラマの撮影現場でのことだ。長時間の待ち時間と疲労が重なり、なんと本番中にカメラの前で熟睡してしまったのだ。静まり返る現場に響く監督の怒号。子役としては致命的なこの大失敗に、多感な時期の彼女は強いショックと挫折感を味わう。「自分は役者には向いていないのかもしれない」。冷めた現実感と諦めが交錯し、彼女は潔く子役業界から足を洗うこととなった。