師の死という耐え難い喪失感は、シカマルを大きく変貌させた。アスマの形見であるオイルライターを握りしめ、かつては「めんどくせー」が口癖だった怠け者の天才が、復讐者として、そして真のリーダーとして立ち上がる。
綿密に張り巡らされた戦術によって飛段を奈良一族の神聖な森へと誘い込み、アスマの形見のチャクラ刀と影真似の術を融合させて追い詰めるシカマル。一滴の涙も見せず、冷静沈着に不死身の敵を地中深くへと生き埋めにするフィニッシュは圧巻の一言だった。ライターを投げ落とし、師の幻影と紫煙を交わすカタルシスに満ちた決着は、岸本斉史の卓越したプロット構成力の極致として語り継がれている。