ドライバー個人の視点に目を向けると、車載ナビゲーションシステムとスマートフォンアプリの劇的な進化が道路状況との付き合い方を根底から変えている。ETC 2.0から収集されるリアルタイムのプローブデータ(各車両の走行位置や速度情報)を活用したAIナビは、単に「最短距離」を案内するのではなく、「数分後の交通変動」までをシミュレーションして最適な迂回路を提示する。
さらに、レベル3以上の自動運転技術や高度なアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)の普及も、発生そのものを抑止する力として期待されている。AIが車間距離を一定に保ち、一定の速度で滑らかに走ることで、人間特有の「うっかり減速」による波及効果が遮断される。道路上の全車両のうち一定割合がこうした賢い制御を行うだけで、自然発生的な混雑が大幅に減ることがシミュレーション実験でも立証されている。