産地直送の桃や収穫直後の桃など、果肉が締まっていて皮がまったく剥けない「固い桃」に当たった場合、手剥きや湯むきを強行しても綺麗には剥けません。固い桃には、状態に応じた適切なアプローチが必要です。
今すぐ食べたい場合は、電子レンジを軽く活用する剥き方が役立ちます。桃を耐熱皿に乗せ、ラップをかけずに600Wで20秒〜30秒ほど加熱します。表面温度がわずかに上がることで果皮の結着が緩み、手やペティナイフで驚くほど薄く剥けるようになります。加熱時間が長すぎると煮崩れてしまうため、10秒単位で様子を見るのがポイントです。
時間に余裕があるなら、無理に剥かずに常温で2〜3日置いて「追熟」させるのが最善手です。直射日光を避け、風通しの良い日陰に置いておくと、甘い香りが強まり指先で触れて少し弾力を感じる食べ頃へと変化します。なお、山形や福島など東北地方で好まれる「固いまま食べる品種(おどろき、きららの極みなど)」の場合は、リンゴのように皮ごとくし形に切り、包丁で薄く皮を引いてシャキシャキした食感を楽しむのが通の食べ方です。