人の話を聞かない人物が身近に一人存在するだけで、周囲のストレス指数は跳ね上がる。厚生労働省が公表した最新の労働安全衛生調査においても、職場における強いストレスの原因として「人間関係の摩擦」が上位を独占している。特に「意見を正当に評価されない」「発言機会を奪われる」といった傾聴拒否に伴う問題は、従業員の離職や燃え尽き症候群の直接的トリガーとなっているのだ。
この深刻な事態を受け、経済的損失を防ぐべく企業の対策も本格化している。従業員のメンタルを守るメンタルヘルスケア産業の市場拡大にとどまらず、傾聴やアクティブ・リスニングを講義する人材開発・コーポレート研修産業へのニーズは急増中だ。他者の言葉を拒絶するコミュニケーションがいかに組織の生産性を毀損するか、データが証明し始めている。