心理的安全性という言葉が定着し、職場でのハラスメント対策は劇的に進んだ。これは間違いなく素晴らしい進歩だ。しかし、一方で「誰も傷つかない、誰も怒られない」環境が、若者のレジリエンス(精神的回復力)を低下させているという指摘もある。
適度なストレスや失敗の経験がないまま年齢を重ねると、いざ大きな壁にぶつかったときに心がポキリと折れてしまう。筋トレと同じで、筋肉を育てるには適度な負荷(過負荷の原則)が必要だ。精神的なタフさを養うための「負荷」を、若いうちにどう設計するかが、今の企業や教育機関に問われている。