長年続いてきた「野球王国」の看板に異変が生じている。スポーツ庁がまとめた最新の調査報告書および中体連・高野連の登録統計を精査すると、小・中学生年代における競技者数の減少カーブに明確な差異が浮かび上がった。
学齢期の男子における登録人口において、サッカーが野球を恒常的に上回る状態が定着して久しい。特に中学校の部活動登録者数における野球の落ち込みは顕著であり、過去15年で半減近いペースを見せる地域も珍しくない。一方のサッカーも少子化の無風地帯ではないものの、クラブチーム主体の受け皿が機能しており、競技離脱者の減少を一定程度食い止めている実態がある。
高校年代では依然として甲子園という強烈な磁場が野球の求心力を保っているが、その土台となる小・中学生のピラミッドは確実に細っている。裾野の広がりという観点において、両者の力関係は静かに、しかし決定的に逆転したと言わざるを得ない。