頭部外傷の診断において、医学的に最も警戒が必要とされるのが受傷直後から24時間の経過観察です。脳の細い血管からじわじわと出血している場合、受傷から半日以上経過してから意識障害や麻痺が現れることがあります。
在宅で経過を見る際は、以下の3つの観察軸を意識してください。
① 睡眠状態の確認
転落後に泣き疲れて眠ってしまう赤ちゃんは多いですが、「普段の昼寝と違って深すぎる眠り」には警戒が必要です。2〜3時間おきに軽く体を揺らしたり、声をかけたりして「目を開けるか」「手足を動かすか」を確認してください。呼びかけても全く起きない、刺激を与えても脱力したままの場合は直ちに救急外来を受診します。
② 授乳・食欲のチェック
母乳やミルクを飲む力(吸啜力)が極端に落ちていないかを確認します。一口飲んですぐに吐き出す、口元からだらだらと垂れ流してしまう時は脳への影響が疑われます。
③ 機嫌と運動機能の観察
起きている時に普段通りのお気に入りの玩具に手を伸ばすか、ハイハイやつかまり立ちができる月齢であれば手足の動きに左右差がないかを確認します。片手だけを使わない、ハイハイのバランスが崩れるといった症状は局所神経症状の可能性があります。