対局前のビッグマウスとも取れるマイクパフォーマンスに対し、視聴者の関心は「実際の勝負がどうなったのか」という対局結果の真相に集まりました。
先手の佐藤紳哉六段は予告通り、自らの攻め駒を前面に押し出すアグレッシブな指し手を展開します。まさに「駒たちが躍動する将棋」を有言実行する立ち上がりとなりました。しかし、迎え撃つ豊島将之六段は当時から若手最強格と目されていた超実力者です。佐藤の積極的な仕掛けを冷静沈着に受け止め、的確な反撃を繰り出しました。
結果は94手までで豊島将之六段の快勝。佐藤紳哉六段は言葉通り「序盤、中盤、終盤に隙がなかった」豊島の前に屈することとなりました。
大言壮語を放ち、少し噛み、見事に敗れ去るという一連の流れは、まるで計算し尽くされたコントのような完璧な幕切れでした。しかし、この結果によって佐藤が批判されることは一切ありませんでした。むしろ、実力者を真正面から称えつつ番組を盛り上げたプロ意識の高さと愛嬌が、ファンから絶大な称賛を集める要因となったのです。