岐阜羽島駅が単なる妥協の産物ではないことは、新幹線の運行システムを見れば一目瞭然です。最大の理由は、日本の大動脈における最大の弱点である「関ヶ原の雪害対策」にあります。
冬季になると伊吹おろしとともに猛烈な降雪に見舞われる関ヶ原エリアでは、列車の減速運転や雪落とし作業が日常的に発生します。もし岐阜羽島駅が存在しなかった場合、名古屋駅から米原駅までの約68kmにわたって列車を待避・折り返しさせる拠点が一切存在しないことになります。
岐阜羽島駅は島式ホーム2面4線に加え、外側に通過線を備えた本格的な構造を持ち、さらに保守用側線や折り返し用の分岐器が整備されています。関ヶ原エリアで大雪による運行障害が発生した際、ダイヤの混乱を最小限に食い止めるための「防波堤」として機能するよう、極めて高度な工学的計算のもとに設計されているのです。