1991年のデビュー当時、音楽ファンの視線を釘付けにしたのは、新人離れした歌唱力だけではありませんでした。画面越しでも際立つ涼しげな目元、高い鼻梁、そして完璧なフェイスラインを備えた上杉昇のビジュアルは、当時の音楽誌やテレビ番組でセンセーショナルな話題を呼びました。
肩まで伸びた艶やかなストレートヘアを揺らし、どこか陰影のあるアンニュイな表情でバラードを歌い上げる姿は、まさに90年代カルチャーを象徴するカリスマそのものでした。当時の歌番組に出演するたびに視聴者からの問い合わせが殺到し、雑誌のグラビアを飾れば瞬く間に完売。単なるロックボーカリストの枠を大きく超え、ひとつのヴィジュアルアイコンとして熱狂的な支持を集めていました。
特筆すべきは、その端正な容姿に一切の作為や媚びがなかった点です。笑顔を振りまくようなアイドル的振る舞いを徹底して拒み、マイクを握りしめてストイックに歌と対峙するクールな佇まいが、かえって彼の持つ神秘的な美しさを際立たせていました。