国家的な超大型プロジェクトの現場では、技術的難所との戦いが続いている。とりわけ難工事が続くリニア中央新幹線建設事業においては、南アルプストンネル工区などの地質課題や環境保全をめぐる協議が重要な局面を迎えた。特殊な工法を要する現場だけに、土木建築インフラ産業全体の技術結集が試されている。
現場の知見を集約し、施工精度を高める取り組みは他工事への波及効果も大きい。高度経済成長期に整備された高速道路や水門の老朽化対策が全国で本格化する中、最先端の施工技術と省力化機器の導入が急速に進む。巨大工事の成否は、今後のインフラ維持管理の試金石となるだろう。