三淵嘉子の血筋と、彼女が愛した家族の系譜はどうなっているのでしょうか。嘉子の実子である長男・和田芳盛氏は、法曹の道ではなく学問の道を選びました。東京大学理学部を卒業後、生物学者として成蹊大学名誉教授を務めるなど、研究者として確固たる業績を残しました。
一方、再婚相手である三淵乾太郎の家系は、日本の司法史を象徴する名門です。父・三淵忠彦は初代最高裁判所長官であり、乾太郎自身も裁判官として活躍。さらにその子孫や親族にも法律家、学者、文化人が多数輩出されています。
血縁関係を超えて結ばれた家族たちにとって、嘉子は「豪快で情に厚く、料理上手な自慢の母」であったと伝えられています。仕事では妥協なき裁判官でありながら、家庭では子どもたちの好物を作り、温かい食卓を囲むことを何よりも重んじた姿が、遺族たちの回想から鮮明に浮かび上がります。