三菱の象徴として世界的に知られるロゴマーク「スリーダイヤ」は、弥太郎のルーツと誇りが融合して生まれたものです。
土佐藩主・山内家の家紋である「三つ柏」と、岩崎家の家紋である「三階菱」を組み合わせ、船の航行を導く菱形を3つ重ねた意匠として考案されました。主家への敬意と自らの血統を背負い、世界の大海原へ乗り出すという強い意志が込められています。
弥太郎が残した数々の名言には、激動期を勝ち抜くためのリアリズムが凝縮されています。
「事業は人を択ばずして成らず(事業の成否はすべて人材の登用にある)」
「機会は魚群のようなものだ。一度逃せば再び網に入ることはない」
ワンマン独裁と批判されながらも、弥太郎は抜擢した部下には破格の権限と報酬を与え、能力主義を徹底しました。情に流されず、利益と実利を冷徹に追究する姿勢こそが、揺るぎない組織力の源泉でした。