この拠点の象徴とも言えるのが、愛称として親しまれる「道の駅十文字 まがり家」の存在だ。かつて雪深い秋田の農村で人と家畜が共に暮らした伝統建築「曲がり家」をモチーフにした木造の大空間は、温もりとともにどこか懐かしい安心感を与える。
単なる郷土風の建物にとどまらず、ここは地域創生・アグリビジネスの最前線として機能している。地元の若手就農者が手がけた規格外野菜の加工品や、特産の横手黒毛和牛を使った惣菜、米麹を活かした発酵調味料など、付加価値の高い商品が次々と棚を彩る。生産者が自ら価格を決め、消費者の生の反応をダイレクトに受け取る仕組みが、地域農業全体のアップデートを促している。