教育関係者の間で語り継がれているのが、神戸大学附属中等教育学校におけるくじ引き(抽選)廃止の経緯です。前身である附属住吉中学校および附属明石中学校の時代、国立附属校の通例として一次試験(学力検査)合格後に「運」に左右される第二次選考の抽選(くじ引き)が存在していました。
しかし、2009年の中等教育学校への再編にあたり、6年一貫教育のモデル校として真の探究力と学力を備えた生徒を育成するため、抽選制度を完全廃止。学力検査と作文・面接等からなる「適性検査」のみによる実力選考へと抜本的な制度改革が行われました。
このくじ引き廃止により、「どれだけ努力しても最後は運で落とされる」というリスクを嫌気していた優秀層がこぞって神大附属を受検するようになりました。結果として入学者全体の学力水準が一段と押し上げられ、現在の圧倒的な大学合格実績を生み出す決定的な契機となったのです。