結婚の翌年である1974年8月15日、夫妻を最大の悲劇が襲います。世田谷区上野毛の自宅から、当時わずか生後5ヶ月だった長女・真由子ちゃん(現・女優の真由子)が何者かに連れ去られる「津川雅彦長女誘拐事件」が発生したのです。
犯人は身代金500万円を要求。当時、著名人の乳児が狙われた前代未聞の凶悪犯罪として、日本中のマスコミと警察が厳戒態勢を敷きました。津川さんは記者会見で取り乱すことなく毅然と犯人に対峙する一方、朝丘さんは母として泣き崩れながら我が子の無事を祈り続けました。
警視庁捜査一課は、犯人が指定した三和銀行(現・三菱UFJ銀行)の口座凍結と最新の科学捜査を駆使し、犯行から約41時間後に犯人をスピード逮捕。真由子ちゃんは犯人のアパートで無事保護され、奇跡的にかすり傷ひとつなく両親の元へ生還しました。この極限の危機を共に乗り越えた経験が、津川・朝丘夫妻の絆を生涯揺るぎないものにしたと当時の関係者は口を揃えます。