話は数十年前、一世を風靡したフジテレビの伝説的番組『夕やけニャンニャン』の時代へと遡る。おニャン子クラブのメンバーとして一躍注目を浴びた少女時代の工藤静香だが、そこに至るまでの道程は決して平坦ではなかった。幼少期の病気や家庭の経済的な苦労。そうした試練の中で、美容師として働きながら必死に家庭を支えたのが母親だった。
幼い娘が「歌い手になりたい」と夢を口にした時、母は決して否定しなかった。自らの手で衣装を縫い上げ、オーディションの現場へと送り出した。娘の秘めた可能性を誰よりも信じ抜く決意。それが、後に日本中を熱狂させるソロアーティストの第一歩を支えたのだ。