スマートフォンの画面をスクロールすれば、1日に一度は彼の姿を見かけるといっても過言ではない。特にTikTokでは、こうしくんののんびりとしたセリフや、食べ物を美味しそうに頬張るシーンにローファイ(Lo-Fi)なヒップホップを重ねたBGM動画がトレンド入りしている。再生回数が数百万回を超えるコンテンツも珍しくない。
仕掛けられた流行ではない。ユーザーが自発的に「自分たちの代弁者」として彼を見出したのだ。何かと競争を強いられる世の中で、ただそこにいて、お腹を空かせ、大好きなものを食べて満足する。その極めてシンプルで純粋な欲求に忠実な姿が、情報過多で疲れた現代人の脳に心地よい刺激を与えている。