一方で、この現象をポジティブに捉え直そうとする動きも活発だ。かつて「田中宏和の会」が同姓同名の集まりとしてギネス世界記録を樹立したニュースは記憶に新しい。その後も、日本各地で「鈴木実の会」や「佐藤健の会」といった同姓同名コミュニティが自発的に誕生している。
SNSを通じて瞬時に繋がれるようになった現代、彼らは「同じ名前を持つ」というただ一つの共通点だけで集まり、不思議な連帯感を育んでいる。初対面なのに、名刺交換をすると全員が同じ名前。このシュールな光景は、記号化された現代社会における新しい形のサードプレイス(第3の居場所)として機能しているようだ。