日本の研究力低下が問題視される中、定年を迎えた優秀な頭脳をどう活かすかは国家的な課題だ。名誉教授の称号は、彼らが学術界に留まり、若い研究者を育成するための精神的な支えとなっている。実際、退職後にベンチャー企業を立ち上げたり、民間の研究所で顧問を務めたりするケースでは、この肩書きが絶大な信用を生む。
海外では、リタイアした著名プロフェッサーが巨額の寄付金を大学に集める役割を担うことも珍しくない。日本でもようやく、彼らを単なる「過去の人」として扱うのではなく、社会の共有財産として再活用するエコシステムが構築されつつある。