1億5,000万円以上を詐取しながら、彼女自身の手元には資産が一切残っていませんでした。詐取金はそのまま歌舞伎町のホストクラブへと流れ込み、担当ホスト「狼(ウルフ)」こと田中裕士被告(組織犯罪処罰法違反で有罪判決)の売上ナンバーワンを維持するためのシャンパンタワーや高額ボトル代に消えていきました。
法廷で明かされた生い立ちと経歴によると、渡邊受刑者は地方の家庭環境に馴染めず、思春期には不登校や孤立を経験。上京後に新宿・歌舞伎町に流れ着き、風俗店勤務などを経てホストクラブに通い詰めるようになりました。
そこで見出したのが、担当ホストから「店で一番の高額客」としてチヤホヤされることによる偽りの自己肯定感でした。「お金を使わなければ愛されない、捨てられる」という見捨てられ不安から逃れるため、彼女自身もまたホストによる心理的コントロール下に置かれ、より過激な詐欺行為へと暴走していったのです。