吉沢亮の『フォーゼ』時代を振り返る上で、現在第一線で活躍する同世代スター俳優たちとの邂逅は極めて重要なトピックです。
まず筆頭に挙げられるのが、主演・如月弦太朗を務めた福士蒼汰との関係性です。学園の全員と友達になろうとする底抜けに明るい弦太朗と、笑顔の裏に暗い情念を秘めた流星。劇中におけるこの「太陽と月」のような対比構造は、撮影現場における2人の関係性とも絶妙に共鳴していました。
約1年間に及ぶ過酷な撮影スケジュールを共に乗り越えた2人は、互いの演技論をぶつけ合いながら盟友としての信頼を深めていきました。その信頼関係があったからこそ、フォーゼ放送終了直後に公開された映画『ぼくが処刑される未来』でのダブル主演へと直結しました。吉沢亮は後に当時の取材で「蒼汰が主役として堂々と現場を引っ張る姿を見て、自分も2号ライダーとして絶対に作品を支え切るんだという強い覚悟が芽生えた」と回顧しています。
さらに、映画ファンの間で「運命的な巡り合わせ」として熱い視線を集めているのが、横浜流星との共演歴です。
『フォーゼ』第32話「超・星・罠・友」および第33話「古・人・拝・領」において、朔田流星が命を懸けて救おうとしていた昏睡状態の親友・井石二郎役を演じていたのが、当時10代半ばだった横浜流星でした。病室のベッドに横たわる二郎の手を握りしめ、流星が涙を呑む場面は作品屈指の名シチュエーションです。
その後、双方が日本を代表する実力派トップ俳優へと飛躍を遂げ、李相日監督の本格映画『国宝』(吉田修一原作)において、歌舞伎の世界で競い合い高め合う親友でありライバルという役どころで再共演を果たしました。かつて特撮ドラマの病室シーンで向かい合っていた2人の若き才能が、十数年の歳月を経て日本映画界の最高峰のステージで再び交錯した事実は、映画・特撮双方のファンに深い感動を与えています。