彼の名前を聞いて、多くの人が真っ先に思い出すのは2018年のあの夜だろう。お酒の勢いも手伝って放たれた、大先輩に対する痛烈な批判。あの瞬間から、彼のキャリアは大きく舵を切らざるを得なくなった。当時と比べれば、現在のお笑い界ははるかにクリーンなイメージを求められている。
しかし、あの騒動が残した爪痕はあまりにも深い。どれだけ真摯に漫才と向き合い、後輩の育成に力を注ごうとも、「あの時の武智」というフィルターを通して見られてしまう。過去の過ちを許さない社会の空気は、表現者たちから牙を奪い去りつつある。