平沢進といえば、長年にわたり独自のインディペンデントな活動を貫き、一般的な商業音楽イベントや大規模フェスへの露出を極力控えてきたことで知られています。それだけに、フジロック出演がアナウンスされた当初は音楽業界全体に衝撃が走りました。
なぜ彼は苗場のオファーを受けたのか。本人が後のインタビューや発信で示唆したところによれば、従来の音楽産業の枠組みにとらわれない独自のスタンスを持ちながらも、時代の大きな転換期において自らの音を「見せしめ」として公の場に提示する意図があったとされています。
迎合することなく、己の美学を一切曲げずにフェスの巨大空間を自らの色に染め上げる。その孤高の姿勢こそが、長年のファンのみならず、本物の表現を求めるフェスフリークの心を強く揺さぶったのです。