街頭テレビの普及とともに花開いた日本のテレビ文化。その中心にいた力道山は、昭和エンターテインメント史における最大のプロデューサーであり、セルフブランディングの天才だった。自らのメディア露出を計算し尽くし、日本中を歓喜と狂乱の渦に巻き込んだ手法は、現代のマーケティングの先駆けとも評される。
しかし、その強烈な自我と栄光の追求は、周囲との摩擦や孤独をもたらした。絶対的なカリスマとして君臨した男の光と影、そしてあまりにもショッキングな非業の死。昭和という激動の時代そのものを映し出す鏡として、彼の存在感は今なお色あせない。