血圧と脈拍の関係とは?数値が連動しない理由と潜む危険サイン

血圧と脈拍の関係とは?数値が連動しない理由と潜む危険サイン

血圧と脈拍の関係とは?数値が連動しない理由と潜む危険サインとはどのようなものなのか? 背景や要点を丁寧に紐解いて紹介します。

日々の測定で多くの人を不安に陥れるのが、「血圧が高いのに脈拍が低い」、あるいは「血圧と脈拍が両方高い」という極端なアンバランスです。この現象の背景には、生体の自己防衛機構や隠れた病態が横たわっています。

血圧高い脈拍低い理由の代表格が、頸動脈洞や大動脈弓に備わっているセンサーによる圧受容器反射(バロレフレックス)です。急激なストレスや寒暖差で末梢血管が収縮し血圧が跳ね上がると、センサーが「これ以上血圧が上がると血管が破裂する」と感知し、延髄から迷走神経(副交感神経)を通じて心拍数を強制的に低下させます。つまり、跳ね上がった血圧を抑え込もうとする生体のブレーキ機構が働いた結果として、高血圧かつ徐脈という現象が生じるのです。

注意を要するのが、加齢に伴う重度の動脈硬化や、降圧薬(特にβ遮断薬など)の内服による影響です。動脈硬化によって太い血管の弾力性が失われると、心臓が血液を打ち出した瞬間の最高血圧(収縮期血圧)のみが異常に跳ね上がります。さらに刺激伝導系に障害があると、徐脈と高血圧の病気リスクとして知られる洞不全症候群や房室ブロックが併発し、脈が50回未満に落ち込む危険な徐脈性不整脈に陥ることがあります。

これとは対照的に、血圧と脈拍が両方高い原因の根底にあるのは、自律神経と血圧脈拍の変動です。慢性的な睡眠不足、精神的過負荷、過労、脱水、急性期の激痛などにより、交感神経が常時興奮状態に置かれると、末梢血管が強く絞られた状態で心拍数が100回/分を超える頻脈状態に固定化されます。

循環器専門医が臨床現場で強い危機感を示すのが、高血圧と頻脈の危険性です。血圧が高いということは心臓が強い抵抗に抗して血液を押し出している状態であり、そこで脈拍数まで高くなると、心筋が休まる暇なく酸素を浪費し続けます。この状態を数カ月から数年放置すると、心筋細胞が疲弊して心不全を発症したり、冠動脈のプラーク破綻による心筋梗塞、脳動脈瘤の破裂によるクモ膜下出血を誘発するトリガーとなります。

中川 明日香
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中川 明日香

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。