2026年を迎えた間質性肺炎の薬物治療は、かつてない進化を遂げています。長らく治療の中心を担ってきたピルフェニドン(商品名:ピレスパ)およびニンテダニブ(商品名:オフェブ)の2大抗線維化薬は、特発性肺線維症のみならず、進行性線維化を伴う間質性肺疾患(PPF)全体へと適応が拡大され、膨大な臨床リアルワールドデータが蓄積されました。
「間質性肺炎 抗線維化薬 効果」に関する大規模追跡調査では、これらの薬剤を早期から継続服用することで、肺活量の年間低下率を約50%抑制できることが証明されています。さらに2026年現在では、線維芽細胞の活性化を別の分子経路から阻害する新規ホスホジエステラーゼ4B(PDE4B)阻害薬などの治験が進み、従来の薬剤で副作用(下痢や食欲不振、肝機能障害)が出て継続できなかった患者に対しても、新たな治療の選択肢が切り拓かれています。
そして、薬物療法と車の両輪を成すのが「間質性肺炎 食事療法 生活習慣」の確立です。肺の機能が低下すると、呼吸筋(横隔膜や肋間筋)を動かすために通常の数倍のエネルギーを消費するため、多くの患者が「呼吸不全性悪液質」と呼ばれる進行性の体重減少・筋肉減少(サルコペニア)に陥ります。長生きを支える生活基盤として、以下の3要素を実践することが極めて重要です。
第1に高タンパク・少量頻回食の徹底です。一度に満腹まで食べると胃が横隔膜を押し上げて呼吸苦を誘発するため、1日5〜6回に分けて良質なアミノ酸とエネルギーを補給します。第2に胃食道逆流症(GERD)の徹底防止です。逆流した微量の胃酸を睡眠中に無意識に誤嚥することが線維化を刺激するため、食後2時間は横にならず、就寝時は上半身を15度ほど高く保ちます。第3に継続的な呼吸リハビリテーションです。口すぼめ呼吸や腹式呼吸を習得し、安全な範囲でのウォーキングを行うことで、限られた肺活量でも効率よく酸素を取り込める身体を作ります。