理解を確固たるものにするために、基本例題から応用的な確率の展開まで、思考の道筋をステップ・バイ・ステップで確認します。
例題1:大・小2個のサイコロを振る場合
【問題】大小2個のサイコロを同時に投げるとき、目の出方は全部で何通りあるか。
【思考プロセス】
1. 大きいサイコロの目の出方は、1から6までの6通り。
2. その目のそれぞれに対して、小さいサイコロの目も1から6までの6通りが均等に出現する。
3. 2つのサイコロは同時に振られ、互いの選択肢がペアを組むため、積の法則を適用する。
【計算】$6 \times 6 = 36$ 通り
例題2:街路の道順問題
【問題】P地点からQ地点へ行く道が3本あり、Q地点からR地点へ行く道が4本ある。P地点からQ地点を経由してR地点へ行く道順は何通りあるか。
【思考プロセス】
PからQへの道(1本目、2本目、3本目)のそれぞれに対し、QからRへの道が4本ずつ接続されています。PからRへの移動を完了するには「P→Q」と「Q→R」の両方を連続して通過しなければゴールできないため、積の法則を用います。
【計算】$3 \times 4 = 12$ 通り
発展:場合の数から「確率の積の法則」へ
数学Aで場合の数を習得した後に登場する「確率の積の法則」も、全く同じ論理で構築されています。
2つの事象AとBがともに起こる確率 $P(A \cap B)$ は、事象Aが起こる確率 $P(A)$ と、Aが起こったという条件のもとでBが起こる条件付き確率 $P_A(B)$ の積として表されます。
$P(A \cap B) = P(A) \times P_A(B)$
(※AとBが互いに影響を与えない独立な事象であれば、単純に $P(A \cap B) = P(A) \times P(B)$ となります)
「場合の数の積の法則」で分母と分子の枝分かれを掛け算で求めていた作業が、確率では割合(分数)の掛け算へと姿を変えたにすぎません。土台にある思考法は完全に地続きです。