柄本家の歴史を語る上で欠かせないのが、父・柄本明が座長を務め、母・角替和枝さんも看板女優として屋台骨を支えた劇団東京乾電池の存在です。演劇の熱気に包まれた環境で育った柄本家は、まさに演劇と映画の申し子ともいえる血統を誇ります。
家族構成は、父・柄本明、母・角替和枝さん(2018年逝去)、長女(映画関係の裏方として活動)、長男・柄本佑、次男・柄本時生の5人家族。さらに長男の佑が女優の安藤サクラと結婚したことで、義父に俳優・映画監督の奥田瑛二、義母にエッセイストの安藤和津、義姉に映画監督の安藤桃子を持つことになり、日本を代表する映画人脈が一本の線で結ばれました。
家庭内での角替和枝さんの子育てエピソードは今なお演劇界で語り草となっています。勉強を強制することなく「とにかく面白い人間になりなさい」「ゲームは全クリするまでやり込みなさい」と子どもたちの感性をとことん肯定し、自由闊達に育て上げた母の深い愛情が、兄弟の豊かな人間性と表現力の土台となりました。