ブームを牽引したトップブランドの軌跡を振り返ると、そのビジネスモデルの課題がより鮮明に浮き彫りになります。「生食パン」の元祖として一世を風靡した乃が美は、ピーク時に全国250店舗以上を誇りましたが、その後は急速な店舗網縮小を余儀なくされました。
乃が美の大量閉店の背景には、急速なFC展開に伴う本部と加盟店オーナー間の収益分配やロイヤリティを巡る対立、急速な需要減衰があります。一時はメディアでも加盟店との軋轢が大きく報じられ、ブランドイメージの低下も重なって急速に店舗数を絞り込む構造改革を進めざるを得なくなりました。
一方、「水にこだわる高級食パン」で追随した銀座に志かわは、異なるアプローチでブランドの延命と再構築を図っています。同社は国内でのスクラップ&ビルドを進めつつ、「米粉を使った新商品」や「月替わりのあん食パン」など商品のバリエーションを拡充。さらに、アメリカをはじめとする海外市場への出店を加速させるなど、単なるブーム消費に頼らない多角化戦略へ舵を切っています。